08/02 10:07

念願のユニホームを着てスタートラインに立つ日が迫ってきた。
陸上の世界選手権は8月3日(日本時間4日)にカナダのエドモントンで開幕し、最初の種目となる男子マラソンに世界最高記録保持者、ハリド・ハヌーシ(元モロッコ)が初めて米国代表として晴れ舞台に立つ。
「何年も苦労してきて、やっと米市民として自分の国を代表できるのはいい気分だ。
新しい経験に興奮している」7月8日の15キロロードレースで腰を痛め途中棄権。
大事な時期に練習を8日間も休み、調整は万全とはいえない。
しかし29歳の小柄なランナーの体には、喜びという大きなエネルギーが詰まっている。
あと一歩でシドニー五輪代表を逃した悔しさが、思いをさらに深くする。
昨年5月2日に米国籍取得。
5日後の選考レースに出場すれば代表は確実だったが、その約半月前に走ったマラソンで脚を痛めていたため涙をのんで見送った。
無名だった1993年に米国へ渡り、96年に結婚。
99年のシカゴ・マラソンで2時間5分42秒の世界最高を樹立した。
「米国へ来て多くの素晴らしい人たちに出会い、支えられた。
自分が成功したとき、何かを返したいと思ったんだ」近年、米国は長距離で低迷が続く。
男子マラソンのゴールは3日夜の開会式の最中。
大観衆の視線を浴びてゴールテープを切り、新たな母国に同種目で8年ぶりの金メダルをもたらすか−−。
(エドモントン共同)
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