08/06 15:07

82メートル台が3度、81メートル台が2度で、もう1回は80メートルを少し割っただけ。
男子ハンマー投げで惜しくも銀メダルとなった室伏だが、父親の重信コーチは「(優勝の)ジオルコフスキより技術では上。
対等にやったことを考えれば、平均で上かも」と評価する。
高いレベルでの安定感は世界王者のそれだった。
見た目にも飛び抜けて高速な4回転投法。
技術の追求を続ける室伏は「最近は遠くに投げる可能性のある動きが練習でも頻繁に出る」と話す。
日本記録の83メートル47は世界歴代7位。
昨年までの日本記録81メートル08は同43位だった。
ドーピング(薬物使用)への厳しい目が光るなか、記録の伸びが鈍くなった世界の投てき界にあって、成長のスピードは驚異的だ。
銀メダルに、重信コーチは「やる以上は上を狙わないといけない」とさらなる飛躍を期待する。
室伏は現在、187センチ、97キロ。
決勝に進んだ12人中、10人が体重100キロを超えている。
体格差について重信コーチは「経験上、筋力がつくピークは28歳前後。
広治は10月で27歳。
まだ筋力がつくだろう」と話し「技術に体力が追いつくようになれば、まだ上を狙える」とみる。
25歳のジオルコフスキは昨年のシドニー五輪に続く優勝。
今季は室伏に2戦2敗だったが、ここ一番での勝負強さはさすがだった。
重信コーチは「彼は技術的に安定していないが、今のところ2人でいくんじゃないか」とアテネ五輪をにらむ。
近年まれにみるハイレベルの争いが「2強時代」の幕開けになるのかもしれない。
(共同)
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