08/07 12:18

男子三段跳び3回目。
1回目の16メートル84で4位だった35歳のベテランが、リズムのいい助走から踏み切り、水面を滑る小石のように2度、地面をとらえて砂場に着地すると、歓声がエドモントンの青空へ抜けていった。
17メートル92。
今季世界最高だ。
エドワーズは健在だった。
「風が舞って難しい条件だったが、3回目はいいジャンプだった。
いまだにいいジャンプをできることを示せてよかった」と胸を張った。
世界選手権の制覇は、18メートル29の世界記録をマークして、大喝さいを浴びた1995年のイエーテボリ大会以来だった。
4度目の五輪となったシドニーで、悲願の金メダル。
これを花道に引退も取りざたされた。
だが敬けんなクリスチャンとして知られ、三段跳びの素質を「神から授かったもの」と言い、現役を続行。
この大会が始まる前も7月にマークした17メートル66が今季世界ランキング1位で、世界をリードする存在に変わりはない。
18メートル台のジャンプは、98年7月のエドワーズの18メートル01以来、だれも跳んでいない。
助走に一層の磨きをかけることに重点を置くエドワーズは記録更新の可能性を問われ「分からない。
でもやるだけのことはやる」。
いまだに向上心でいっぱいだ。
(共同)
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