08/07 15:33

6日に行われた世界陸上選手権(エドモントン=カナダ)の女子100メートル決勝で、3連覇を狙ったマリオン・ジョーンズ(米国)が2位に敗れた。
今大会まで同種目決勝で42連勝中の女王を止めたのは、ザンナ・ピンツセビッチ(ウクライナ)。
29歳の遅咲きスプリンターは好スタートで飛び出すと、スムーズな加速でジョーンズの追い上げを許さなかった。
1997年から負け知らずと無敵のジョーンズだったが、ピンツセビッチの夫ブロック・コーチは勝機ありと見ていたという。
「今季、差はいつも1メートル以内だった。
ちょっとした違いで(順位が)入れ替わると思っていた」本人が「すべてパーフェクトにできた」と自賛した走りは、弱い向かい風の中で今季世界最高となる10秒82の自己新をたたき出した。
一方のジョーンズは先行されて動きが硬く、準決勝で負けていたことも精神的なプレッシャーになったかもしれない。
米国人のブロック氏とは99年1月に結婚。
その後もウクライナ人コーチに付いていたが、シドニー五輪の100メートルで5位に終わった後、夫に指導を仰いだ。
かつて男子100メートルのトップ選手を育てた夫の「スタートから加速段階の走りを教えるのが得意」という手腕が、大舞台で発揮された。
世界選手権は4年前に200メートルで優勝しているが、今回のタイトルは格別という。
「わたしにとって100メートルはいつもナンバーワンの種目。
夢が実現した」と幸せそうに笑った。

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