08/08 16:46

女子1万メートル終盤のデッドヒートを制したのはツルだった。
最後の直線でアデレに一度は前に出られたように見えたが、ゴール手前で再び抜き返した。
差はわずか0秒04。
そんな底力を発揮しておきながら「来年に向けマラソン練習をしているから、スプリントは以前ほど速くないのよ」。
最終ラップは63秒。
シドニー五輪では60秒の驚異的なラップだったから、本人には不満なのかもしれない。
16歳から始めた陸上競技は、羊飼いの少女の人生を大きく変え、シドニーではバルセロナ五輪に続く2つ目の金メダルを獲得した。
今では母国の首都アディスアベバにホテルを所有する。
元やり投げ選手の夫との間に98年には長女も生まれた。
シドニー五輪の後、一時は現役引退に傾いたという。
「でも今はまた陸上を続けるつもり」マラソンでも今年4月のロンドンを2時間23分57秒のまずまずのタイムで制するなど、29歳は豊かな才能をさらに開花させそうだ。
(共同)
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