08/09 11:24

現時点での力は出し切った。
だが、届かなかった。
男子200メートルの末続は準決勝2組で20秒39の6着。
日本勢として五輪、世界選手権を通じて、この種目初の決勝進出はならなかった。
「相手が強かった。
20秒30台で(決勝に)通ると思った。
やるだけのことはやった」。
新旧交代が進み、さらにグリーン(米国)らの強豪が不在。
チャンスと思われたが、世界は甘くなかった。
前半から勝負をかけ、シドニー五輪優勝のケンデリス(ギリシャ)らと遜色(そんしょく)のない走りでコーナーを抜けた。
だが直線で伸びず、最後は体が右へ傾いた。
東海大の先輩で、20秒16の日本記録を持つ伊東浩司(甲南大AC)の「忍者走り」のような明確な走りのイメージはまだない。
コーナーの加速段階で頭を上げず、鍛え上げた腹筋を意識して前傾を保つ走りも「やってみたら速かった。
練習するうちに自然にできた形」。
まだまだ粗削りの21歳。
伸びる余地はある。
今季は常に20秒台前半を出し、今大会も準決勝までラウンドを重ねるごとにタイムを上げた。
「今回、勝負したことで自信がついた。
ひと皮むけた。
足りたいのは経験の差。
海外の試合を積んで、必ずどこかで返したい」と意気込んだ。
(共同)
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