08/13 08:36

世界選手権では1997年大会で鈴木博美に優勝をさらわれ3位。
99年も市橋有里(2位)に先着を許して銅メダル。
昨年のシドニー五輪では、高橋尚子に及ばず2位に泣いた。
大舞台で日本勢に苦杯を喫し続けていたシモンが、日本選手に雪辱して悲願のタイトルをつかんだ。
土佐との一騎打ちとなったレース終盤、スタジアムへの下り坂でスパートした。
「激しい戦いだった。
日本選手は強いから、最後の100メートルまで勝てるか分からなかった」。
ゴール後、両手で顔を覆い、地面にかがみ込んで感激に浸った。
大阪国際で3連覇するなど世界でも屈指の実力を持ちながら、ビッグタイトルには縁がなかった。
「ずっとシドニーのことを考えていた。
リベンジしたかった。
2、3位ばかりだったから、今回は勝たなければいけなかった」前半からの慎重なレース運びに、勝負に徹したシモンの思いが凝縮されていた。
スパートを最後のチャンスまで待ったのも、確実に勝つための最善策。
マラソン2度目の渋井、4度目の土佐の挑戦を、豊かな経験を生かして振り切った。
日本の実業団チームもよく合宿する米コロラド州ボールダーが練習拠点。
「日本選手とは仲がいいのよ」。
土佐とも大会前の練習でもよく顔を合わせたそうだ。
「勝ったのが私だから、あまりがっかりしてないと思う」と、実力者のプライドを示した。
(共同)
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