得点に絡むのが責任
理想のFW像追う鈴木
ワールドカップ(W杯)の開催年にあたり、FW鈴木(鹿島)は年初の誓いを立てた。「どれだけ甘さを消し、集中してやれるか。やるだけのことはやった、と周りに言えるくらいのことをやりたい」。だが、ここまでその思いが実ってはいない。
代表での全7試合に出場、うち5試合は先発だが一度もゴールがない。「FWとしての責任はまず得点に絡むこと」。それが持論の鈴木にとって、満足できる状況ではない。たとえ、ゴールにつながらない部分での貢献度を評価されていてもだ。
代表初先発で2得点を挙げたカメルーン戦は昨年6月2日。衝撃的なデビューから1年が過ぎようとしている。「代表の試合で2点取るなんてことはなかなかない。運がいいこともあった。自分のどの部分が優れているのか自信はないし、また、その自信をつくっていかなければ」
半信半疑の中で代表に呼ばれ続けながら、いつの間にか体力的な強さを評価され出場機会が増えた。だが、ゴールは昨年10月のナイジェリア戦を最後に途絶えたままだ。
代表入りを果たし、日ごとに強まっていた希望の一つはかなった。後は、自らの理想とするFWとしての役割を果たすこと。「やって初めてレベルの高い世界だったと感じた」と振り返るプロ入り直後の挫折。さらにブラジルに渡るなどチームを8度移った。7年が過ぎた今、初戦のベルギー戦で得点を挙げれば、翌日の26度目の誕生日に最高の祝福ができる。

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