▽守備の意識高いベルギー

強国がそろう欧州にあって6大会連続で出場してきたのは、堅固な守備の文化があってこそ。今回の布陣は特に、守備への意識が強い。
バンミール、デブックの長身選手を中央に置く4バックは空中戦には抜群に強い。だが、素早さへの対処は不安を残す。バンデルハーグを底に置く中盤も忠実な守りだ。相手の攻撃を受け止めた上での逆襲というワセージュ監督の戦術を、ベテランの多い選手がよく理解しているからで、予選でチェコの個人技に富む攻めを封じた力は侮れない。
裏を返せば、相手を圧倒できるだけの攻撃力には欠くということ。右のドフランドル、ベルヘイエンと中央で動き回るウィルモッツは体力の強さを生かし、中盤で左に張るホールはスピードが持ち味だが、強豪国ほどの破壊力はない。それだけに、カウンター攻撃の柱となりうる存在だったE・ムペンザの欠場は痛いだろう。代わる存在は国内リーグ得点王のソンク。国際経験は乏しいものの、小柄な割に強いヘディングと裏への速さは、W杯後にも欧州の強豪クラブへの移籍がささやかれるほど。期待は高い。

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