▽豪華2トップ、ブラジル

昨年の南米予選途中で就任し、チーム再建を託されたスコラリ監督は、伝統の4バックを3バックに変更。技術を生かした奔放なサッカーから、中盤を厚くして勝負に徹する現実的なサッカーへと方針転換した。本番までの残り少ない時間で、新システムに対する習熟度をどれだけ上げられるかがポイントになる。
不振だった攻撃陣にめどがついたのは明るい材料。FWは復活したロナウドとリバウドの2トップに落ち着きそうだ。スピードを生かした直線的プレーのロナウド、多彩な足技で柔軟なボールさばきを見せるリバウド。持ち味は違うが、ともに決定力は高く、相手DFは手を焼くだろう。
トップ下のロナウジーニョは本来FW。前線の2人へパスを送るだけでなく、自らも得点を狙う。この3人のコンビが機能するかどうかが攻撃の生命線だ。
中盤は実績のある選手がそろう。守備的MFエメルソン、両サイドのカフーとロベルトカルロスら、欧州で活躍する選手たちがチームに落ち着きを与える。
対照的に守備陣には不安が残る。GKマルコス、DFロケジュニオール、ルシオらはW杯初出場。不慣れなシステムをこなせるか。

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