▽守りの要欠くクロアチア

4年前のフランス大会では初出場ながら3位。内戦を経て独立を果たした新興国の存在をアピールするため、旧東欧勢特有の個人の技巧を封印し、カウンター攻撃に徹する姿が印象的だった。現在のヨジッチ監督もこの戦法を引き継ぐ。
堅い守りから、速攻を仕掛ける。攻撃はベテラン勢が頼りで33歳のMFプロシネチキ、32歳のFWボクシッチが軸となる。2トップの一角は23歳のバラバンが占めそう。フランス大会の得点王(6得点)で34歳のFWシュケルも健在だ。
左のヤルニ、右のジブコビッチの両アウトサイドMFの攻めも得点に絡む。
ただ大会直前になり、堅守をベースにしたヨジッチ監督の目算が少し狂っている。3バックの中心を担うトゥドルが脚の故障で代表メンバーから外れた。サブリッチらで穴埋めを図るが、チームバランスへの影響は計り知れない。
また攻めでは、予選でチーム一の得点を挙げたバラバンがアストンビラ(イングランド)に移籍してから不振で不安が残る。
ただ1次リーグはイタリアを除けば、メキシコ、エクアドルとやや力が落ちる相手。勝ち抜く総合力はあると見る。

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