▽バランス感覚ついた韓国

国際サッカー連盟(FIFA)ランクは40位台。開催国の面目をかけた1次リーグ突破に向け、専門家の評価は厳しいが、ヒディンク監督は「世界を驚かせることができる」と自信をのぞかせる。
自信の源は就任後1年4カ月間で培った試合の「コントロール」「バランス」感覚が急速に形になってきたからだ。
基本布陣は3-4-3。相手との力関係で4バックにも1トップにも変化するが、サイドの高い位置に攻撃的選手を配するのが特徴だ。大部分の選手に複数ポジションを義務付けたのも、これまでの韓国にはなかったことだ。
実績のあるDF洪明甫、黄善洪、柳想鉄、崔龍洙らワールドカップ(W杯)経験組が攻守の軸なのは間違いないが、「ヒディング色」を体現するのは金南一、李栄杓、李乙容、朴智星、宋鍾国らが自由自在に構成する中盤。運動量豊富で万能型の若手が、むしろベテランの能力を引き出す役割を担う。
心配は最終ラインの層の薄さと、ベテランのコンディションか。
洪明甫、黄善洪ら代わりがいない主力選手を3試合持たせる工夫が必要だ。

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