▽団結がカギ握るスペイン

前回は優勝候補といわれながらも、1次リーグで敗退した。伝統的に優秀な選手がそろいながら、まとまりを欠いてあっさり負ける傾向がある。ワールドカップ(W杯)予選を無敗で勝ち上がった今回の「無敵艦隊」にしても、同じことがいえそうだ。
FWラウル、MFメンディエタの個人技が演出する攻撃は高いレベルにある。イエロ、ナダルを軸とする4バックも安定している。
問題は中盤の構成。イタリア1部リーグのブレシャに所属する司令塔のグアルディオラが薬物使用疑惑による出場停止から復帰したものの、最近のユベントス戦でひざを負傷し、W杯出場が絶望視されている。
代わりにバレロンが入る可能性が高い。そうなると、バレロンとの相性などからFWや守備的MFの人選にまで影響してくる。
スペインは国内地域間の対抗意識が強く、優れた選手が集まるスペインリーグを盛り上げてきた。ただ、そうした国情は代表チームでは、選手が一つになるのを難しくしているともいわれる。残された短い時間で、カマチョ監督がベストの布陣を組めるかが、ポイントになる。

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