06/14 19:51

引き分けでも決勝トーナメントに進めたロシアは、大黒柱のモストボイがこの日も出場できず、前半にDFニキフォロフが負傷退場。
攻守の核を欠いて、夢は無残に消えた。
ベテランの多いチームだが、光明も見いだせた。
後半43分に1点差に詰め寄るシュートを決めたのはチーム最年少、18歳のシチョフ。
一度は追いついた後半7分の得点も、シチョフのシュートがきっかけだ。
動きに切れがない33歳のカルピンに代わって入った19歳のケルジャコフも、はつらつとした動きで好機を演出した。
ロマンツェフ監督も「いくつか、いいカウンター攻撃があった。
何人かはよく活躍した」とたたえた。
後半43分の得点の後、シチョフは余韻に浸ることもなく、ゴールネットに絡むボールを拾って大急ぎで駆け戻った。
ロスタイムで、絶好の左クロスを頭で合わせ損ない、同点機を逸したケルジャコフは天を仰いだ。
試合終了後、ケルジャコフは泣き崩れるシチョフの肩を静かに抱いた。
ロシアのW杯は終わった。
しかし、ベンチで敗戦を見届けた19歳の新鋭イズマイロフとともに、10代の3人が4年後、新たな「白い巨人」の伝説をつくることを、予感させた。

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