◎中国

▽中国のサッカーが変わった。
ミルチノビッチ監督が変えた。
中盤のサイドにボールが出る。
以前なら間違いなく長身のFWにロングボールが出てくる局面だ。
しかし、いまの中国はここでサイドバックの上がりを促す。
あるいは中盤からのパス交換で突破を図るなど展開は多彩だ。
長身選手の能力を生かしたセットプレーは相変わらず強力。
独走したアジア最終予選B組でも苦しい局面では、セットプレーを生かし得点をもぎとった。
中国はこれまでの特色を生かしつつ、組織力も感じさせるチームになった。
中盤は中央の李鉄、祁宏がボール奪取と攻撃を繰り返すキーマン。
イングランド1部リーグの経験を持つ范志毅、孫継海が仕切るDFラインも安定感がある。
選手たちは自信にあふれている。
同監督は地元紙に「中国の選手はサッカー以外に重い荷物を持たされているように感じた。
わたしの仕事はその荷物を降ろさせることから始まった」と語る。
これまでの勝負弱さは、重圧の裏返しでもあった。
去就が心配された同監督も続投を宣言。
初のW杯で旋風を巻き起こす下地が整った。

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