被災地の星、出場へ 農村出身、挫折乗り越え
【北京15日共同】北京五輪の女子棒高跳びに16日、四川大地震で大きな被害が出た中国四川省都江堰市出身の周楊選手(20)が初出場する。農村にある実家は一部損壊したが、家族は難を逃れた。仮設校舎が並ぶ母校は「期待の星」にエールを送る。

「これで芽が出なかったら実家に帰ってもらう」。6年前、周選手は所属する体育学校から「最後通告」を突きつけられた。四川省体育局が有望選手を育成する同校に住み込み、やり投げのトレーニングを続けてきたが、強化選手に選ばれず、棒高跳びへの種目変更を余儀なくされた。

実家に帰れば両親の農業を手伝うしか生きる道はない。「あのときが一番つらかった」。周選手は挫折を味わった当時を振り返る。

周選手の小学校の恩師は「周は雨の日には近所の下級生を背負ってあぜ道を通学していた」と言う。面倒見が良く「お姉さん」と慕われた。

成績は常にトップ。運動会で走れば1等。中国の優等生の証しである「三好学生」に毎年選ばれた。「高校や大学で勉強したい」と口癖のように話したが、「家庭が豊かではないため、行かせてあげられなかった」と父の道双さん(50)。

転機は中学2年のとき。体育学校にスカウトされた。同校は授業料免除で手当ももらえる。この道に進むことを自分で決めた。「まさか五輪に出られるようになるなんて思わなかった」

陸上世界ジュニア選手権で2年前に優勝した周選手をたたえる看板が立つ母校、崇義中学校。周選手が学んだ校舎は地震で一部損壊した。「周はわが校の誇り」と教師や生徒ら。「故郷に良い知らせを届けたい」。周選手は被災地の声援に応えようと、大舞台に臨む。

08月15日(金)16:26

08/15・16:18善戦に自信つかむ ボクシングの清水
08/15・16:16「メダル目指す」と池松 男子フリー3選手が会見
08/15・15:40清水は初戦で敗れる ボクシングフェザー級
08/15・15:37【評】日本、4本塁打浴びる 日本0-米国7
08/15・15:33★石井は準決勝進出 柔道男子100キロ超級
08/15・15:10★塚田は準決勝進出 柔道女子78キロ超級

最新ニュース
最新50件
日付一覧

NEWSコーナーTOP
サイトTOP