03/28 15:58

サッカーの日本代表はホームのウクライナ、アウエーのポーランドと、欧州の中堅国相手の「3月シリーズ」に連勝した。
いずれも無失点。
初戦を6月4日に控えるワールドカップ(W杯)に向け順調に滑り出した。
敵地に乗り込んでのポーランド戦の快勝は、ウクライナ戦以上に収穫が多かった。
今年初めて合流した欧州組が活躍、チームとして機能した。
特に中田英(パルマ)、小野(フェイエノールト)は個々の持ち味をチーム力に上乗せできることを証明した。
トルシエ監督の言う「ことしの課題は個人の成長」にもつながる明るい展望を開いた。
中田英が存在感を示したのは心強い。
これまで合流期間の短さから「実験室に参加していない」(トルシエ監督)と、チームに溶け込みきれない状況を指摘されていた。
しかしフル出場したポーランド戦では攻守にわたって献身的なプレーを続けた。
「この日の中田であれば非常に満足だ。
このような彼の姿勢やスピリットがあれば、チームにとって非常にいい」と監督は絶賛した。
トルシエ体制での過去3年、シーズン初めの日本は成績が伴わなかった。
W杯イヤーのことしは、昨年中盤以降に築いた好調な流れを持続させようとの強い思いが監督にあった。
3月の静岡合宿で緩みの見られた練習に激しく檄(げき)を飛ばした。
ポーランド入りしてからも、相手の分析を入念に行い、厳しい環境での戦いに万全の準備で臨んだ。
故障で今回の遠征には加われなかったDF森岡(清水)MF服部(磐田)名波(磐田)らが、十分に回復するか監督としては気がかりだろう。
しかし一方で市川、三都主(清水)といった新戦力が可能性を示し、選手層に厚みが増した。
競争の高まりはW杯への好材料だ。
(ウッジ共同)
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