06/04 21:04

ワールドカップ(W杯)の空席問題は、開催国の試合として注目された4日の日本-ベルギー戦(埼玉スタジアム)でも、スタンドの一部に空席が確認された。
観客数は約5万5200人。
警備用のスペースなどを除いた販売可能席数は不明だが、2日に同スタジアムで行われたイングランド-スウェーデン戦の販売可能席数は58000-59000で、約5000の空席が出た。
販売可能席数が同程度なら、少なくとも3千数百程度の空席が生じた計算になる。
ファンや開催自治体の不信感が強まる中、空席が生じた理由によっては国際サッカー連盟(FIFA)やW杯日本組織委員会(JAWOC)への責任追及の動きが強まるのは必至だ。
空席があったのはバックスタンドの2階席や、四隅の座席の一部。
JAWOCは「4隅はセキュリティー上の問題で、2階席は撮影用に空けたスペース。
深刻な状況とは思っていない。
販売可能席数はFIFAに聞いて欲しい」と説明している。
1日の日本での競技開始以降、札幌、新潟など各競技場の空席は一向に解消されないため、さいたま市の入場券引換所にはあきらめ切れないファンが4日の試合前から殺到。
男性が窓口職員をガラス戸にたたきつけ、逮捕されるトラブルも起きた。
スタジアム最寄り駅にも入場券を求めるサポーターがあふれた。
横浜市の中田宏市長は「FIFAのずさんさは不愉快」と厳しく批判。
「空席は観戦を求める市民の理解を得られない」とする文書をJAWOCに出した。
FIFAの代理店バイロム(英国)は既に売れ残りの入場券をインターネットで販売。
つながりにくいことからJAWOCは4日から電話予約も始めた。
同日扱った5日のロシア-チュニジア戦など2試合は間もなく完売した。

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