06/04 23:14
ワールドカップ(W杯)日本組織委員会(JAWOC)によると、空席問題で開催国の試合として注目された4日の日本-ベルギー戦(埼玉スタジアム)は空席が800程度にとどまり、ほぼ満席となった。
取りあえず最悪の事態は避けられたが、日本を除く各試合で空席が相次いだことにファンや開催自治体の不満は根強い。
JAWOCは国際サッカー連盟(FIFA)と協議を続け、今後の試合でも空席が出ないよう対策を急ぐ。
同日の埼玉スタジアムは、バックスタンドの2階席や四隅の座席の一部に観客が座らない席があった。
JAWOCはこうした部分について「スタジアムの構造に伴う視野障害座席や、安全運営のために確保しているスペース」と説明。
実際の販売可能席数は約5万6700とした。
最終的な入場者数は約5万6000で、空席は700-800にとどまるという。
同日午前、JAWOCに問題解決を要請した埼玉県の土屋義彦知事は「ほぼ満員の観客で埋まり、満足している」とのコメントを発表した。
1日の日本での競技開始から、札幌など各競技場では数千の空席が連日出たため、さいたま市の入場券引換所にはあきらめ切れないファンが4日の試合前から殺到。
男性が窓口職員をガラス戸にたたきつけ、逮捕されるトラブルも起きた。
横浜市の中田宏市長は「FIFAのずさんさは不愉快」と厳しく批判。
「空席は観戦を求める市民の理解を得られない」とする文書をJAWOCに出した。
FIFAの代理店バイロム(英国)は既に売れ残りの入場券をインターネットで販売。
つながりにくいことからJAWOCは4日から電話予約も始めた。
同日扱った5日のロシア-チュニジア戦など2試合は間もなく完売した。
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