06/09 22:45
サッカーのワールドカップ(W杯)H組最強との下馬評すらあったロシアが、日本に屈辱の敗戦を喫した。
アジアのチームにソ連・ロシアが敗れたのは過去26試合で2回目。
ソ連崩壊後がたがたになったチームを再建したが、ロマンツェフ監督が目指す「サッカー強国」復活の道は厳しい。
試合開始前のスタジアムに、旧ソ連国歌の旋律が鳴り響いた。
プーチン政権が復活させたこのメロディーには、五輪などで金メダルを量産した“栄光"の時代への郷愁をくすぐり、ソ連崩壊後の混乱で地に落ちた国家の再建に向け、国民を鼓舞しようとの狙いが込められている。
旧ソ連は、1966年イングランド大会でベスト4まで勝ち進むなどW杯の半ば常連。
しかし、かつて“無敵"とすら言われたアイスホッケーだけでなく、サッカーでもソ連崩壊後、優秀な選手が国外に流出。
監督や選手の内紛など、競技場外での騒ぎに悩まされてきた。
96年ロシア代表監督をいったん辞任したものの、99年6月に復帰したロマンツェフ監督は、組織内に厳格な規律を導入、ロシア代表の立て直しを図ってきた。
国際サッカー連盟(FIFA)ランキング24位のロシアが33位の日本に敗れた屈辱は大きい。
過去3大会、1次リーグ敗退、もしくはW杯出場すら果たせなかったロシアが決勝トーナメント進出を果たせるかどうかは背水の陣。
「サッカー強国」復活を願うプーチン大統領以下、国民の目が熱く注がれている。
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