06/10 08:58

W杯1次リーグH組の日本は9日、ロシアを1-0を下してW杯初勝利を挙げ、決勝トーナメント進出に大きく前進した。
14日のチュニジア戦(大阪)は引き分けでもベスト16入りが決まるが、トルシエ監督は同戦を「決勝戦」と位置付け、勝ち点3を狙ってH組1位を目指す。
歴史的な勝利の夜も、選手に浮かれた様子はなかった。
決勝点を入れた稲本(アーセナル)は「次に負ければ、下手したら1次リーグ敗退もある」。
中田浩(鹿島)は「次の試合こそ一番大事」。
10代から国際舞台を踏んできた選手は、周囲のお祭り騒ぎに、逆に気を引き締め、チュニジア戦にギアを入れ替えた。
W杯の長い歴史で開催国の1次リーグ敗退は前例がない。
そんな宿命を背負って戦うトルシエ監督は数字上の計算は避け、慎重に言葉を選んだ。
「大事なのは1次リーグを1位でも2位でも突破すること。
今の状態をみれば、選手のスピリットに期待はできる。
ただ、次もハイレベルな試合になるし、チュニジアは決して弱い相手ではない」決勝トーナメント1回戦は1位はC組2位、2位ならC組1位と対戦する。
C組はブラジルの1位が有力で、コスタリカとトルコの2位争い。
日本はブラジルとの対戦を避けるためにも、本音の部分では1位突破をつかみ取りたいだろう。
気になるのは32チームで最も多い日本のファウル数(9日時点)。
日本はベルギー、ロシア戦で交代枠のカードを3枚ずつ使い切ったが、一発退場と背中合わせの不用意な反則は今後、好調な流れに水を差しかねない。
2試合でまだ出番がないのは、GK川口(ポーツマス)曽ケ端(鹿島)と秋田、小笠原(ともに鹿島)西沢(C大阪)の5人。
チュニジア戦を「決勝戦のつもりで戦う」と宣言したトルシエ監督は彼らの起用も頭にあるはずだ。

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