06/14 18:13
【チュニス14日共同】水たばこの煙とともに、大きなため息が漏れた。
サッカーのワールドカップ(W杯)チュニジア-日本戦を14日、チュニスのカフェで観戦していた男たちは、日本の後半のゴールに沈黙し、苦虫をかみつぶした。
ファンらはチュニジアの敗戦が決まると冷静に「日本は強い。
トルコにも勝てるぞ」と言い残し、朝の街に散っていった。
試合開始は現地時間で午前7時半。
チュニス中心街のカフェ「リヨン・ド・ソレイユ」は仕事に行く前の市民約200人がテレビを囲んだ。
ある男性(26)は「仕事なんて遅れたっていい。
どうせ社長だってテレビを見ているんだから」。
前半、チュニジアの選手が再三ゴールを脅かすと、店の客は立ち上がり、拍手や指笛でスタジアムさながらの大声援。
日本に攻め込まれると「守りを固めろ。
もっといいディフェンスを出せ」。
しかし、後半開始直後、森島選手がゴールを決めると、店内は一転、重苦しい雰囲気に。
「もう攻めるしかないぞ。
あと3点取れ」と男たちが叫んだ。
しかし、「チュニジア人は全員が知っている」という中田英寿選手が追加点を決めると、店内をショックが走った。
3分の1近い客は、自国チームの勝ちをあきらめたのか、足早に職場に向かった。
試合が終わると、超満員だった店はわずか5分でがらがらに。
最後まで試合を見ていたカマイスさん(21)は「W杯は日本が優勝するんじゃないか。
今大会は驚くようなことが多いし、日本は頭を使ったプレーをするから」と語った。
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