06/14 19:45
後半37分、ベルギーは攻めていた。
左から持ち込まれたパスを受けたエースのウィルモッツは巧みに切り返し、ロシアDFを振り切る。
そして左足で3点目を打ち抜いた。
1点をリードしても失わなかった積極性が勝利を呼び込んだ。
前半7分、ワレムが直接FKを決めて先制。
しかし後半7分に追いつかれる。
4年前を思い起こさせるような試合展開となった。
フランス大会でも、1次リーグ最終戦の韓国戦に突破が懸かった。
前半に先制した時点で可能性が大きく膨らんだ。
1点を守ろうと終盤は守備を固めた。
だが実らずに失点。
引き分けに終わり、姿を消した。
しかしワセージュ監督が指揮するこの日は違った。
「投入した選手が得点するなどラッキーだった」と謙そんしたが、後半25分から出場のソンクが33分に勝ち越し点を挙げる。
それでも攻める気持ちを忘れなかった。
激しかった。
例えば36分にデブックが相手FWを身体で弾き飛ばしたプレーは反則となったが、気持ちはこもっていた。
チーム全体の前向きな姿勢が37分の3点目へとつながった。
終了間際に2点目を失ったのは、W杯ならではの難しさだろう。
それだけに終了の瞬間、喜びを爆発させた。
バンミールはGKデブリーヘルに飛びつき、ほかの選手たちは中央で「赤い固まり」となって跳ねた。
決勝トーナメント1回戦はブラジルが相手だ。
勝つ可能性を問われ、ワセージュ監督は思わず笑みがこぼれた。
「予言者でないので先のことは言えないが、可能性があると思うだけでもうれしい」
記事一覧