06/15 08:49
サッカーのワールドカップ(W杯)で日本が初の決勝トーナメント進出。
快進撃が続けばその分ビジネスチャンスも拡大し「1次リーグ突破の経済効果は3000-4000億円」(電通総研)との威勢のいい声も出ている。
サポーターの熱狂にあおられ、出版業界も盛り上がる。
文芸春秋は、隔週発行のスポーツ誌「ナンバー」を6月7日からW杯を中心に毎週発行に切り替えた。
それでも発行部数は、通常の30万部ぐらいから約40万部に拡大。
「全国的な盛り上がりで、ふだんサッカーを見ない人も関心が高まっている」。
初の快挙で特集の出版なども増えそうだ。
スポーツ新聞なども、日本代表の活躍で部数を伸ばす。
日本が決勝トーナメントに残ったことで、テレビの高視聴率が再び期待される。
トルコ戦を中継するNHKは「勝ち残りで視聴者の関心は高まっていく」とニヤリ。
東京電力によると、日本戦の高視聴率の時は関東地方だけで約50万キロワット、標準的な原発の半分ほどの電力需要が発生するという。
電通総研の上條典夫部長は「決勝トーナメント進出で、1次リーグ敗退の場合に比べ消費全体で3000-4000億円ぐらいのプラス効果があるのでは」と見ている。
ただ、これからテレビなど大型商品がさらに売れたり、衛星放送の契約が増えることは期待しにくい。
「街は活気づいているが、どれだけ利益に結び付いているかは不明」(関係者)というさめた声もある。
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