06/15 08:48

素晴らしい内容でW杯決勝トーナメント進出を決めた日本。
強豪が相次いで姿を消す中での見事な健闘で、どこまで勝ち上がるのか期待は膨らむ一方だ。
元日本代表でドイツ・ブンデスリーガでも長年活躍した奥寺康彦氏(横浜FCゼネラルマネジャー)は「今の日本なら強豪国を倒すだけのチーム力と勢いがある。
戦い方次第では、ベスト4まで勝ち進む可能性がある」と言う。
1回戦の相手、トルコについて奥寺氏は「中盤にテクニシャンのバストゥルクらがいて、強力なストライカーのハカンシュキュルが前線で待ち構える。
チュニジアと似ているが、迫力もあってずっと手ごわい。
ベルギー、ロシアよりも力は上」と警戒する。
しかし、攻略は可能と見る。
試合ごとに内容が良くなっている日本だけに、「基本的に戦い方を変える必要はないが、中盤でスペースを与えず、相手を自由にさせないことがポイント」と言う。
攻撃面では「相手DFの裏を突くような攻め、特にサイドのスペースを有効に使いたい。
後半途中まで0-0でいければ、森島を投入して成功したチュニジア戦の再現もあり得る」と分析する。
中田英、小野、稲本、中田浩らユースの各年代で世界最高峰の試合を体験してきた中軸選手たちを「びっくりするほど落ち着いていて、自信を持ってプレーしている。
力だけなら身びいきでも五分と五分だが、ホームの有利さと、1戦ごとに成長している勢いを買えば、勝てる可能性はかなりある」と評価する。
トルコを倒せば、スウェーデン-セネガルの勝者との準々決勝。
「セネガルは個人技、身体能力、組織力がそろっている。
スウェーデンは堅い守りと鋭いカウンターのチームで、ともに日本より力は上」と楽観していないが、「3チームの力はそう変わらないので、トルコに勝てば、ベスト4も夢物語ではない」。
大会前には想像もできなかった状況に、ほおが緩みっぱなしといった様子だ。
一方、元日本代表監督の石井義信氏は「トルコははっきりした欧州型でもなければ、南米型でもない中間型。
アジアの雰囲気もある意外にやりにくい相手。
希望的観測でベスト8かな」とやや厳しい見方をする。
それでも、大舞台で存分のプレーを続けるイレブンを「監督の指示以上の力を出している。
若くして経験豊富な集団」と新しい次元に到達した戦いぶりに感慨深げ。
「そこから先は、次(2006年)のお楽しみにしたい」と、次代の日本代表にまで思いをはせた。

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