◎ブラジル

▽W杯最多、4度の優勝を誇るカナリア軍団が変革の時期を迎えている。
南米予選では屈辱の6敗を喫し、王国の威信は地に落ちた。
世界ランキングもフランスに1位の座を明け渡した。
伝統の4バックを3バックに変更するなど、復活へ試行錯誤が続いている。
レオン前監督を引き継いだスコラリ監督は結果を求め、厳しいプレスから素早い攻撃を仕掛ける戦術を徹底した。
悩みは固定できないFW陣。
攻撃の軸となる背番号10のリバウドは不動だが、予選最終戦で2得点したルイゾンのほか、エジウソン(元柏)、ロナウジーニョら個性派が試されている。
気になるのは右ひざ靱帯(じんたい)断裂から約1年半ぶりに復帰したロナウドの動向だ。
MFジュニーニョパウリスタのドリブルは攻撃のアクセントを生み、ロベルトカルロス、カフーの両サイドも健在だが、エースの復活が王国の命運を握っている。
泣き所のDF陣はルシオら若手も台頭してきたが、やや不安定。
GKはマルコスが優勢。
ドゥンガが抜けた伝統の守備的MFはエメルソンが攻守の手綱を引き締めている。

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