◎サウジアラビア

▽サウジアラビア
 初出場した1994年のW杯米国大会では堅い守備からのカウンター攻撃を武器に16強入りした。3大会連続出場となる今回は厳しい。チーム方針が定まらないまま予選に突入。辛うじてW杯切符を手にした。
 こうした事態を招いたのは、度重なる監督交代だ。政府、王族の影響を受けるため、大会ごとに監督が解任される。
 ジョハル監督は最終予選の途中の8月、ユーゴスラビア人のサントラッチ前監督に代わって監督に復帰。日本に決勝で敗れた昨年のアジア・カップでも指揮した同監督は、隠れた有望選手の起用に成功した。
 頭角を現した代表格はFWビンシェハンだ。技術がしっかりしており、最終予選では5得点を挙げた。守備は堅いが、決定力を欠く課題を克服する存在として期待されている。
 強化資金は豊富。ユース世代も育っており、来年のW杯に間に合いそうな逸材も多いといわれる。残された時間でどこまで新戦力を投入できるか。前回大会はブラジルのW杯優勝監督パレイラ氏がサウジを指揮した。今回もジョハル監督に代わる大物の起用がうわさされている。

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