05/24 15:36
アイルランド主将ロイ・キーンが、W杯を目前にチームから離脱した。
キーンは監督やコーチ、同国サッカー協会幹部らとの会合でサイパンでの事前キャンプの練習環境が劣悪だと不満をぶちまけ、首脳陣の逆鱗(げきりん)に触れて追放されたという。
名門マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)でも主将を務めるキーンは、プレー、求心力ともアイルランド史上最高と評され、欧州予選で強豪オランダを破る原動力にもなった。
キーンほどの大黒柱が、故障もないのに戦列を離脱するのは極めて異例だ。
個性の強いスターを監督が敬遠する例はある。
前回大会では、イングランドのホドル監督が国民的英雄のMFガスコインを大会直前に代表から外し、一騒動となった。
今大会でも、ブラジルのロマリオやイタリアのバッジョが代表選考から漏れた。
しかし、チームの核でもある絶頂期の選手を外す指揮官はいなかった。
選手の能力や個性より、組織的なチーム戦術を重要視する「管理強化」がさらに強まってきたようだ。
かつてのクライフやマラドーナのような「ピッチの王様」の、居場所はなくなりつつある。
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