06/01 08:36
独特の雰囲気が支配する開幕戦。
前回優勝国のプレッシャーは計り知れないほど大きい。
フランスはそこにあると分かっていたワナに落ちてしまった。
ジダンの不在が響いたのは確か。
しかし、その絶対的な司令塔が戻ってきても、ぬぐえないかもしれない影のようなものがフランスに差した。
セネガルはこの試合にかけてきた。
前半30分に会心の先制点を奪う。
勝って当然のフランスに焦りが生まれた。
世界王者らしからぬ浮足立ったプレーが出る。
選手のそうした焦りを抑えるべきルメール監督までが慌ててしまった。
ジダンに代わってトップ下に入ったジョルカエフは広い範囲を動き回り、ゲームを活発化させた。
両ウイングのアンリ、ビルトルドもポジションにとらわれない動きで、相手ゴールを脅かした。
リズムは失っていなかったのだから、もう少し我慢すべきだった。
しかし監督は、後半15分にそれほど悪くなかったジョルカエフに代えデュガリを、さらに36分には代表わずか2試合目のFWシセに頼った。
「とにかく、早く1点を」という監督の焦燥感は、ピッチの選手にマイナスのメッセージとして伝わった。
初戦のつまずきは、精神的に大きな重荷になる。
今後について、ルメール監督は「これで引き分けも許されない状況になった」と話した。
地力ではウルグアイ、デンマークより、もちろん上だが、追いつめられた精神状態を解消しないことには、明るい展望は開けてこない。
(ソウル共同)
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