06/01 08:39
【パリ31日共同】「アフリカ万歳!」。
サッカーのワールドカップ(W杯)で31日、前回王者フランスから「歴史的勝利」を奪ったセネガルの代表を応援するセネガル系移民らは同日夜、歓喜してパリの街に繰り出した。
緑のセネガル代表のユニホームを着てパリ市役所前の巨大テレビで観戦したファン約300人は、嘆き悲しむフランス代表のファン5000人をよそに太鼓を鳴らし喜びのパレード。
数百メートル行進した後、警官隊に制止されたが「今夜は飲み明かそう」と各地に散りぢりになった。
移民排除を掲げる極右政党躍進や再選されたシラク大統領の移民規制の強化政策などストレスを感じることも多いが、ファンらは口々に「勇気をありがとう」と選手に感謝した。
シャンゼリゼ通りで、仲間と踊りながら喜ぶイスマイルさん(20)は「フランス代表だってビエラ(セネガル)、デサイー(ガーナ)、ジダン(アルジェリア系)--。
みんなアフリカ」と得意そうに叫び、アラブ系移民も加わった輪の中でパリっ子から拍手。
しかし、取材していたテレビ記者が「移民政策」と口にした途端、イスマイルさんは「今夜ぐらい政治の話はなしにしようぜ」と言い、繁華街に消えた。
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