06/01 08:52
頭を白く染めた背番号11が、ピッチで躍動した。
31日のW杯開幕戦。
前回王者相手の番狂わせの立役者となったのは、セネガルのエースストライカー、ディウフ。
はつらつとした動きで、初出場の同国に初ゴールを呼び込んだ。
格上のフランスのシステムに合わせた4-5-1の1トップを務めた。
中盤からのパスに鋭く合わせてディフェンスの裏を取るが、ほとんどがオフサイド。
両手を広げて不満を表し、いら立ちは前半途中で頂点に達していた。
しかし、前半30分の速攻が、大きなチャンスにつながる。
中盤からのパスを受けると、スピードに変化をつけたドリブルで攻め上がり、センタリング。
ゴール前に詰めていたB・ディオプの得点をアシストした。
セネガルの貧困家庭に生まれたディウフは、自身の成功や勝利への渇望の根底に「怒り」があると言う。
15歳で渡仏し、フランスリーグで成功した現在でも「苦しかった過去に対して仕返しをしたい」。
理不尽な境遇が生んだハングリーさが、ディウフの選手としての向上心を支えている。
まだ21歳と若いが、母国では一番の人気者。
W杯後にはビッグクラブ移籍も取りざたされる大器は「W杯では旋風を起こせると信じている」との言葉を、開幕戦から実現した。
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