06/05 06:47

母国の活躍を願うJリーグの監督がいる。
名古屋のズデンコ・ベルデニック監督(53)は、欧州から唯一初出場したスロベニアの前代表監督だ。
善戦しながら初戦はスペインに敗れたが「スロベニアはスペインに次いで、2位で1次リーグを突破する」と予想した。
スロベニアは1991年に旧ユーゴスラビアから分離独立を果たした。
当時、最も人気のあった競技はスキーとバスケットボール。
「サッカーはユーゴのものという意識があった。
ユーゴへの反感から、スロベニアでサッカーはあまり盛んではなかった」という。
初代の代表監督に就任した94年。
財政難で練習環境は劣悪だった。
失点をしないサッカーを追及した。
「大敗すれば、ますますファンが離れてしまう」と考えたからだ。
日本に「ゾーンプレス」という戦術をもたらした理論家は、徹底して守備を強化。
「堅守」は今の代表チームにも受け継がれている。
日本と対戦する可能性は低い。
「もし試合をしたら、1-1で引き分けるでしょう」と笑った。
人口約200万の小国が、いま世界のひのき舞台で戦っている。
感慨はひとしおだ。

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