06/08 09:52

前回大会の決勝トーナメント1回戦でフランスと延長を戦い、その敗戦まで計4試合でわずか2失点だったパラグアイの守備が今大会、崩れている。
2試合で計5失点。
スペイン戦にはカリスマGKチラベルトが復帰したにもかかわらず、相手に3点を献上した。
チームがバランスを欠いている原因の一つは、結束力の低下だ。
パラグアイ協会は、監督にフランス大会でイタリアを指揮したマルディーニ氏を呼び寄せ、70歳の指揮官に強い求心力を期待したが、そのシナリオが狂っている。
監督が国民的英雄チラベルトの存在に押され、チームを完全にコントロールできていないのだ。
地元メディアは大会前から「チラベルトこそ陰の指揮官」と指摘。
W杯代表23選手の選考についても、チラベルトは自分とウマの合う者を入れ、そうでないものを外すよう、マルディーニ監督らに圧力をかけたと一部の選手が批判した。
引き分けた南アフリカ戦、完敗だったスペイン戦ともに一度はリードしながら、チームの特長である粘り強い守りが破たんした。
DFカニサは「なぜこうなるのか分からない。
もう一度、戦い方を検討する必要がある」と言葉少なに話した。
監督を中心にまとまるのはもう難しい。
マルディーニ氏自身が「チラベルトは素晴らしいリーダー」と言い始めた。
将来の大統領候補とさえいわれる36歳の人気者が政治力ではなく、ピッチの上でスーパーセーブを連発し、4年前のように選手に勇気を与えることができるかが、巻き返しの鍵になる。
(全州、共同)
記事一覧