06/08 09:43

静岡県清水市の市街地から離れたキャンプ地にこもり、わずかな公開練習を除いては報道陣を一切締め出す“鉄のカーテン"を敷いてきたロシア。
2-0と快勝したチュニジア戦で実力を示したが、9日の日本-ロシアの横浜決戦を控え「白い巨人」の情報管理はさらに厳重になっている。
「誰と話をしている」--。
キャンプ地で、携帯電話で記者の取材に応じていたロシア関係者が、ロマンツェフ監督から詰問された。
電話は突然切れ、その後、通じなくなった。
同監督のマスコミ嫌いはロシア国内でも有名。
義務付けられている試合後の記者会見にも「違反金をその都度払ってでも、監督は会見への出席を拒否し続けてきた」(ロシア人記者)。
神戸ではチュニジア戦前の公式会見に渋々、登場したが質問にはのらりくらり。
関心事だったモストボイの出場について、核心はついに明かさなかった。
徹底した情報統制の一方、極めて正確で多くの情報も収集している。
対戦相手の「しかるべき情報源から非常に効率的に情報を得ている」(ゲルシコビッチ・コーチ)。
その能力は、ロシア人記者によると「旧ソ連国家保安委員会(KGB)並み」とか。
2-2で引き分けた日本-ベルギー戦前、GKニグマトゥリンは、試合の結果を「引き分け」と予想し、分析能力の“確かさ"も実証した。
スピードある日本に対し、ロシアは警戒感を強めている。
日本がロシア戦を決勝トーナメント進出の「大一番」と見ているのと同様に、ロシアにとっても日本戦は「天王山」になる。

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