06/08 10:49

過去何度も有力候補に挙げられながら、期待を裏切ってきたスペインが今回、ひと味違う強さをみせている。
スロベニアに続き、苦戦が予想された7日のパラグアイ戦も「超人GK」チラベルトらの守りを切り崩し3得点した。
快進撃のエネルギーは、ラウルを中心とする強豪クラブ、レアル・マドリード勢にある。
パラグアイ戦を前にカマチョ監督が強気の発言をした。
チラベルトが挑発した「スペインは目じゃない。
2点差で勝ってみせる」の言葉に対し、「勝負は口でやるものでない。
ピッチでつけるものだ」と反発した。
逆転劇は後半投入したモリエンテスの起用がずばりと当たった。
だが、反撃の伏線はラウルの存在だ。
前半、1トップに近いディエゴトリスタンの周りを衛星のように動き、機を見てゴールを放った。
ネットを揺らすことはなかったが、チラベルトを威圧し続けた。
トップ下に近い位置で、MFバレロン以上にゲームメークの働きもこなす。
ラウルの動きと、ゴールセンスはこの1年間でさらに切れ味が増した。
世界最高のMF、フランス代表のジダンが移籍加入したことで、その変幻自在のパスに機敏に反応するようになったためだ。
「プレーに幅が出た。
ぼくにとって、ジダンはサッカーの神様だ」。
この大会でみせるラウルのスルーパスはまさにジダン仕込みだ。
パラグアイ戦でスーパーサブ的な活躍をしたモリエンテス、DFの要イエロも頼もしい存在になっている。
2試合で挙げた6得点のうち、Rマドリード勢の得点は5(PK2)を数える。
GKカシリャスを加えたRマドリード勢5人は、欧州チャンピオンズリーグ制覇の勢いをそのまま韓国に持ち込み、W杯を戦っている。

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