06/25 17:12
好調な攻撃陣が快進撃を支えるブラジル。
だが両サイドの世界的名手2人の働きも見逃せない。
質の高いプレーはもちろん、若いチームの精神的支柱としても大いに貢献している。
右サイドのカフーは1994年、98年に続く3度目の出場。
現代表では最年長の32歳だが、右サイドの精力的なプレーは衰えを知らない。
「背後の選手は気にせず、安心して攻めろ」というスコラリ監督の指示通り、相手ゴール近くで数多く好機を生み出している。
また、大会初戦の前に負傷したエメルソンから突如主将の座を引き継ぐことになったが、自ら「主将を務めるのは好きだ」と語るように、豊富な経験に裏打ちされたリーダーシップで若い選手を支えている。
「ロベカル」の愛称で人気のあるロベルトカルロスも29歳とベテランの域に入ってきたが、運動能力は相変わらず高い。
イングランド戦では相手のエース、ベッカムを完封。
時速120キロにも及ぶ左足のシュートも健在で、1次リーグの中国戦で豪快にたたき込んだ約30メートルのFKは観衆の度肝を抜いた。
「チームの力になれてうれしい。
もっと点を決めたい」と再び得点を狙う。
持ち前の明るい性格で、ムードメーカーでもある。
練習前や休憩時間に彼の甲高い笑い声が絶えることはなく、常に彼を中心に笑いの輪が広がっている。
「落ち着いて試合に集中すれば勝てるはず」と常々口にするベテランらしい気遣いでもあるのだろう。
年齢的に2人とも今回が最後のW杯になる可能性は高い。
カフーには3大会連続決勝進出、ロベルトカルロスにも前回の雪辱という目標がある。
トルコとの再戦に向けても油断はない。
残り2戦。
さらに厳しい戦いが続く。
ベテラン2人は、ここからさらに真価を発揮するはずだ。
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