06/25 19:35
W杯準決勝のブラジル-トルコは1次リーグC組の再戦となる。
この試合で2-1と逆転勝ちした実力上位のブラジルが優位だが、初の4強進出を果たしたトルコの状態もいい。
両者は3日、蔚山で対戦した。
ブラジルの攻めに対し、トルコはGKリュシュトゥの好守でしのぎつつ、機をうかがい前半ロスタイムにバストゥルク-ハッサンのラインで先制。
だが、後半開始5分にロナウドの鮮やかな飛び込みで追いついたブラジルは同42分、微妙な判定ながらPKを得てリバウドが決め、勝ち点3を挙げた。
ブラジルが優位性を保てるかは、左太ももに不安の残るロナウドの回復がどの程度かに掛かる。
リバウドとともに今大会5得点ずつを挙げるトップクラスのストライカー。
2人がそろうと、トルコ守備には多大な脅威を与える。
リバウドの巧みでシュート力を備えた左足に、ロナウドの瞬間のスピードが絡む攻撃は2人で局面を打開できる。
ただ、準々決勝で活躍したロナウジーニョが出場停止で、アクセントを欠くのは痛い。
ロナウドに不安があると攻撃力は半減する。
得点力に自信を持つブラジルはその分、守備にスキがある。
個々の能力に頼る傾向は否めない。
組織的な戦いのできるトルコはこの弱みを突いてくるだろう。
攻略の糸口はロナウド、リバウドの圧力を押しのけた先に生まれる。
大黒柱のハカンシュキュルは5試合無得点。
足の故障が不調の要因だが、周囲の高い構成力がそれを補う。
中盤で確かな技術を持つバストゥルク、エムレベロゾールに運動量の豊富なハッサン、ユミトダバラが両サイドで絡む。
完全な守勢ではなく、互角に近いボール支配率なら幾度かの決定機も得られるはずだ。
ブラジルはロナウドが元気な序盤に、攻勢をかけるだろう。
前半でリードが得られれば、決勝進出への視界は大きく開けるが、後半まで動かない展開だと試合はもつれる。
初戦の雪辱に燃えるトルコが終盤勝負に持ち込むと、番狂わせの可能性は高くなる。
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