06/28 08:31
【ソウル28日共同】ワールドカップ(W杯)で快進撃しながら準決勝で敗れた韓国では、応援に狂喜乱舞した市民が約1カ月間の“夢"からさめ「祭りの後の虚脱感」に陥っている。
29日に3位決定戦が残っているが、メディアはすっかり「W杯は終わった」という雰囲気。
サポーターは大挙して決定戦の行われる大邱に詰めかける計画だが、街頭を真っ赤に染めた熱狂は急速に色あせた。
「体がだるくて力が出ない。
1日中、何もしたくない。
もしかして病気かな」とソウルの会社員、金玄錫さん(31)。
今、韓国では学生、主婦に至るまで、こういう人が目立つ。
韓国の快進撃に大興奮。
赤いTシャツ姿で街頭に繰り出し、韓国の勝利だけを祈り数十万の人々と「テーハンミングク(大韓民国)」と大合唱した夢のような日々に比べ、刺激のない日常生活に適応し切れないからだ。
かといって、3位決定戦で「再び街頭に出る元気もない」とため息をつく。
これまで韓国代表の動きを細かく報じていたテレビや新聞は「栄光」の回顧と総括ばかり。
政府もW杯後をにらんだ戦略に関心が移り、W杯で韓国のイメージが高まったとして輸出や投資振興、観光の活性化策づくりに入った。
もっとも、応援団の「レッドデビルズ」はこれまで同様、多数のサポーターを大邱に送り込む。
ソウルから大邱に向かう29日の飛行機も満席だ。
メンバーの一人は「横浜には行けなかったが、最後まで応援に全力を尽くす」と話す。
しかし、大邱の街頭からも赤いTシャツ姿はかなり減ってきているようだ。
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