06/29 10:30
【釜山29日共同】スタンドの空席に象徴されるように、外国人観光客の数が思うように伸びなかった韓国のW杯。
大会関係者の宿泊を引き受けた英バイロム社の客室の大量予約で一時ホテルの空室がなく、日韓サポーターの行き来も少なかったことが原因とみられ、旅行業者は深刻なダメージを受けている。
大阪や福岡から高速船で訪れる観光客が多い釜山。
日韓のパック旅行の取り扱いが多い亜洲旅行の金一均社長(53)は「大量のキャンセルで実際には部屋があったが『部屋がない』という情報で客足が遠のいた。
最大のお客さんの日本人は、自国で日本代表の試合を見たい人が多く、さっぱり来なかった」とW杯を振り返った。
釜山市観光協会理事で世亜旅行の李化準社長(68)も「5月末に試合の入場券が余っていると分かり、日本で集客しようとしたが、客が集まらなかった」と嘆いた。
「日本からの団体、パック旅行者が減り、代理店には厳しい時代。
韓国代表の体力を支えたスタミナ食や、日韓の歴史巡りなど、テーマのある商品で客を呼びたい」と巻き返しに必死だ。
観光協会によると、昨年1年間に釜山市を訪れた外国人観光客は約150万人。
W杯後もアジア大会などの大きなイベントを控えた同市では、今年の目標を200万人に設定したが、協会の朴成夏課長(39)は「見通しは厳しい。
W杯だけで見ても当初予測した数の半分以下になるだろう」と肩を落とした。
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