06/29 23:01

W杯初先発に燃える26歳の点取り屋は、いきなりエンジン全開だった。
相手キックオフで始まってからわずか11秒。
イルハンはパスの処理にもたつく洪明甫からボールを奪い、今大会無得点のエース、ハカンシュキュルに初ゴールをプレゼントした。
さらに国内リーグ得点王の本領を発揮して2ゴール。
「僕を使ってくれれば、必ず得点してみせる」と豪語した通りの働きだ。
今大会の「オールスターチーム」にも選ばれたFWハッサンが負傷したために与えられたチャンスだった。
セネガルとの準々決勝ではゴールデンゴールを決めてヒーローになったが、準決勝のブラジル戦は決定機をふいにし、うなだれていた。
同じように汚名返上を期していた4歳年上の主将とツートップを組み、W杯史上最短時間のゴールでもやもやを吹き飛ばした。
前半13分、バストゥルクからの縦パスを左のハカンシュキュルに流し、リターンパスを待ち構えて左足で決めた。
同32分には絶妙なワンツーからGKの動きをよく見て、技ありの浮き球シュート。
あこがれのエースと喜びを分かち合い、晴れ晴れとした表情だった。
(大邱、共同)
記事一覧