06/29 23:14
準決勝で敗れた同士が戦う3位決定戦は、サッカーに勝敗だけでない魅力があることを示す舞台としてふさわしい。
スコアは2-3。
しかし、この日スタジアムで何度も悲鳴と歓声を挙げた韓国サポーターは満足感と、代表への誇りを胸に家路についたはずだ。
開始11秒。
ベテラン洪明甫の信じられないミスから失点。
前半は中盤のバランスが悪く、前がかりになってはスピードのあるトルコのカウンターのえじきになって3失点した。
しかしリードを許し、逆に韓国の攻撃精神に火がついた。
後半、鼻骨を骨折しているDF金泰映を投入してバランスを修正すると、ヒディンク監督と選手たちが作り上げた新しい韓国サッカーの集大成を見せるかのような、激しい攻撃でトルコをゴール前にくぎ付けにした。
シュートは実に20本。
スリリングなシーンの連続で、場内のサポーターを魅了し、興奮させた。
試合終了直前、右から切れ込んだMF宋鍾国のシュートが相手選手に当たってゴール。
1点差としたが、ここで試合は終わった。
「“もうひとつの決勝"に敗れ少し感傷的になっている。
国民の大変なサポートに感謝している。
選手は2点差の難しい状況でよくやった」。
選手たちの手で2度、3度と宙を舞ったヒディンク監督は、すっきりとした表情で語った。
両チームの選手は肩を組み合い、スタンドに手を振った。
試合後のピッチに敗者はいなかった。
この大会、人文字でさまざまなメッセージを伝えてきたサポーターはこの日「Kリーグで会いましょう」のいかした文句で最後を締めた。
W杯が終わってもサッカーは続く。
韓国にとってむしろ大事なのはこれから。
代表がサッカーの魅力を韓国全土に伝えた。
7月7日にスタートするKリーグで、韓国サッカーのすそ野を広げたい。
(大邱、共同)
記事一覧