7月22日20時57分
日本ペア、抜群の同調性

女子シンクロ高飛び込みの4回目を飛び終え、日本ペアは3位。わずか0・12点差で迫っていた4位のオーストリアが最後の演技で得点が伸び悩んだ。五輪、世界選手権を通じて初のメダル獲得が目前に―。
盛り上がる場内とは対照的に、当人たちは冷静さを保つのに必死だった。順位は知らなかったという宮崎だが、実は「考えるのが怖かった」という。
最終5種目の演技「後ろ宙返り2回半半回ひねりえび型」をきれいに決めると、場内は大歓声に包まれた。「もう得点を見なくてもメダルだと分かった」と金戸コーチが満足した演技だった。
グランプリで米国や中国など海外を転戦して経験を積んだ。6月上旬に福岡入りし、会場のプールで毎日6時間練習した。シドニー五輪で1人しか代表がいなかった地味な飛び込みの快挙は、こうした努力の積み重ねから生まれた。
この競技は技術よりも同調性が重視される。ともに体操経験者で、趣味や好きな食べ物なども同じという。この日も安定感抜群の宮崎、思い切りのいい大槻がよくかみ合って見えた。
2人は「みんなの応援に後押しされた」と口をそろえた。勝因までシンクロ(同調)していたのが面白い。

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