08/21 00:38
【総評】日本柔道が男女計14階級のうち、実に8個の金メダルを獲得した。
これは五輪史上最高の成績。
「本家」日本の完全復活と言っていい。
女子の大躍進がメダル量産につながった。
7階級のうち、実に金が5個。
信じられないほどの出来だが、この顔触れに五輪で勝つための条件がみえてくる。
いかに持てる力を発揮するかだ。
48キロ級の谷は、大会前の故障で苦しんだ。
だが、周囲の支えを力に変え五輪2連覇を達成。
ピークを本番にもってくる技術は一流だった。
63キロ級の谷本をはじめ、評価が高くなかった選手は、逆に重圧を感じることなく存分に力を発揮した。
3度目の五輪で念願の金を手にした78キロ級の阿武は、努力が実を結んだ好例だ。
男子も健闘した。
女子との比較でやや不本意に映ってしまうが、金3個は評価できる。
60キロ級の野村は、完成された柔道で五輪3連覇を達成。
勢いは翌日の66キロ級の内柴の殊勲を呼び込んだ。
エースの100キロ級井上の敗退は残念だったが、その分、最重量級の100キロ超級で鈴木が五輪王者に輝いた。
100キロ級で井上のライバルとして成長。
巨漢選手をなぎ倒す足技は素晴らしい切れ味だった。
現在の国際柔道界には、国・地域の伝統格闘技の影響を受けたさまざまなスタイルがある。
その中での日本の活躍は、正統派の強さをあらためて証明した格好だ。
記事一覧