絶望的な目標達成 陸上前半戦で入賞1
「メダル2、入賞5」の目標を掲げた北京五輪の陸上陣が苦しんでいる。19日で前半の5日間を終え、メダルなし。入賞も男子ハンマー投げの室伏広治(ミズノ)の5位だけだ。今後、活躍の望みがあるのは男子のマラソン、400メートルリレー、50キロ競歩、棒高跳びぐらい。目標達成は絶望的だ。

高野進監督は「予想できた範囲で最も悪い状況」と話す。状況を劇的に変える要素がほしい。

有望選手に誤算が相次いだ。最もメダルに近い女子マラソン。エース野口みずき(シスメックス)が故障で欠場。土佐礼子(三井住友海上)も右足痛で途中棄権した。

室伏も腰を痛め、男子400メートル障害の為末大(APF)成迫健児(ミズノ)も脚に不安があった。高野監督は「ぎりぎりの勝負に挑む以上、痛めるリスクを負うのは仕方ない」と受け止める。

北京五輪で競技生活のピークを迎えるはずの年代も苦戦が続く。男子200メートルの末続慎吾(ミズノ)は1次予選、同走り高跳びの醍醐直幸(富士通)、女子走り幅跳びの池田久美子(スズキ)は予選を突破できなかった。高野監督は「若いころの勢いは続かない。27、28歳で体も変化する」と体調の変化にどう対応するかの難しさを説いた。

男子100メートルの塚原直貴(富士通)が準決勝に進むなど、一部で明るい材料はあるが、長距離は男女でレベル差を見せつけられた。選手は「今後どんな練習をすればいいのか」と対抗の糸口すら見いだせずにいる。(共同)

08月20日(水)07:36
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