02/14 19:39

鉄壁の強さだった。
リュージュ女子1人乗りで13日、ジルケ・オットーの金を筆頭に、ドイツ勢がメダルを独占した。
最強の3人は、花束を握った手を高く、そして大きく振り、会心の笑みを浮かべた。
この光景が、まさに「そり王国」の力を見せつけた瞬間だった。
オットーは3回目に、このトラック初の42秒台の新記録をマーク。
4回目は、美しい滑りでゴールし、そりが止まる前からあおむけのまま両こぶしを突き挙げ、喜びを爆発させた。
こういった派手な喜びの表現に、ドイツの強さが秘められている。
オットーはワールドカップ(W杯)上位の常連だが、国内の厚い選手層に阻まれ、五輪出場は1992年リレハンメル大会以来、10年ぶり2度目。
32歳のベテランにとって、厳しい代表争いを勝ち抜いた末、やっとつかんだ栄冠だった。
男子1人乗りでも、冬季五輪初の5大会連続メダルを獲得したハックルが君臨。
長野五輪でもドイツが男女全3種目を制覇した。
ドイツのクラウス監督は「施設が整備され、政府からの援助が大きいことが他国と違う」と話す。
世界に15あるコースのうち4つがドイツあり、環境が整っている。
子供のころに、だれもがそり遊びを経験。
土壌の違いが、大舞台で圧倒的な力となって表れている。

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