02/17 17:24
全員が一夜にして髪を赤く染めた。
連敗から抜け出せず、もがくカーリング女子の日本。
スキップ(主将)の加藤は「もうそろそろ、本当に流れを変えたかったから」。
そんな気分転換も、勝利には結びつかなかった。
この日の第1試合は世界一の実力を誇るカナダが相手。
終盤まで競り合ったが、最後に力尽き、この時点で完全に準決勝進出への道が閉ざされた。
善戦しても、勝負どころで踏ん張れない。
加藤は「(カナダ戦は)ぜひ、勝ちたかった。
アイスの変化を読めなかった」。
同じ言葉を何度も繰り返した。
世界を相手に戦うにはあまりにも未熟だった。
敗戦の中で露呈された経験不足と精神面の甘さ。
カーリングは、各エンドで戦略を練り、ストーンを放つ。
「氷上のチェス」は神経戦ともいわれるだけに、23-24歳の4人はまだ“少女"の域を超えてはいなかった。
本場カナダでは、子供を出産後も、現役を続ける40歳代のスキップが多い。
スウェーデンのスキップで、世界選手権4度の優勝経験を持つグスタフソンも37歳。
今大会は長男を連れて参加している。
日本のミキ・コーチは「ほかのチームと経験の差が10年ある」と実感を込めた。
カナダをはじめ、スウェーデン、スイスなどと接戦を演じるなど、技術面で世界と大差はないことは証明してみせた。
「この女の子は若い。
28歳か29歳まで遊んで(=プレーして)くれたら強くなる」。
ミキ・コーチの口癖だ。
スーパーショットでチームを勝利に導いてきた加藤は、完全に鼻をへし折られた。
カーリングは、強化策を取って突然強くなる競技ではない。
自分に言い訳せず、キャリアを重ねて見返してほしい。
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