02/23 17:38

終わってみれば3-2。
米国は冷や汗をかいたが、ベンチと選手が見事に調和しての勝利だった。
両サイドを使って相手守備陣を横に開かせ、積極的にシュートを放つ。
リバウンドを狙うことも忘れない。
この方針を忠実に守り、パワープレーからゴールを重ねた。
第3ピリオド序盤に1点差と詰め寄られた。
その後パスミスが目立ち始めたところで、1980年レークプラシッド大会で優勝に導いたブルックス監督は、タイムアウトを取った。
試合開始からエンジン全開で動き回ったため、疲労はたまっていた。
一方のサイドに起点をつくり、前後のパスで揺さぶってから逆サイドに振る戦術も、相手に順応されていた。
だが同監督の目には、もっと大きなものが選手の足かせになっていると感じられた。
3点目を決めたハウズリー(ブラックホークス)は「監督は最善の言葉をかけてくれたよ」と振り返る。
その言葉は「22年前のドラマを再現しようと力むな。
本来のプレーをしろ」というものだった。
判断力がにぶり、気負いが先行しているとみての指示だった。
選手は落ち着きを取り戻し、終了間際のピンチをしのいだ。
80年には「氷上の奇跡」でソ連(当時)を破り、優勝につなげた。
今回は北米プロリーグ、NHLの選手同士の準決勝でロシアを下した。
金メダルへの何よりの弾みだ。

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