02/24 16:31

涙をこらえきれなかった。
「ボブスレーはぼくの人生を変えてくれた親友です」。
派手な五輪カットで有名になった井上は、男子4人乗りを終え、この競技に終止符を打った。
力を出しきれなかった。
そりを押す役目の井上の勝負は、スタート50メートル。
しかし、そのタイムは4回とも20位前後で、最終順位も20位。
井上は「駄目でした。
ひと花咲かせたかった」。
だが、その姿に陸上では果たせなかった五輪を経験できた達成感がにじんだ。
元陸上110メートル障害の日本チャンピオン。
一時は父の会社が経営難に陥り競技を中断し、仕事を手伝った。
その両親が初めて日本を離れ、息子の勇姿を見守った。
「目の前でぼくが走っているところを見てくれたんで…」後継者も育てた。
その土井川は大学卒業後、この競技を辞めるつもりでいた。
しかし、W杯で井上が好タイムを出し、「気持ちが変わった。
自分はまだまだだ」(土井川)と“引退"を撤回した。
今後は、仙台大大学院へ進む。
「陸上でもう一回頑張って、競技人生を終わりたい」。
派手な外見とは対照的な、目立ちたがり屋の涙だった。

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