02/25 12:46

【ソルトレークシティー24日共同】かなたに見えるロッキー山脈の白銀が暗やみに包まれると、夜空を染める花火を合図に別れの式典が始まった。
24日、行われたソルトレークシティー五輪の閉会式。
審判問題からボイコットをほのめかした国々の選手も笑顔で健闘をたたえ合った。
選手は会場中央の氷のステージを取り囲むように二手に分かれる。
日本選手たちは雪を思わせる真っ白な上着。
帽子を脱いで客席に手を振る。
韓国、ロシアの選手も笑ってテレビカメラに顔を近づける。
肩車に記念撮影。
音楽に合わせリズムをとる。
戦士の顔から青春真っ盛りの若者の顔に戻った。
アカペラの米国国歌が斉唱されると会場は静まり返り聞き入った。
米国のいきすぎた愛国主義が指摘された大会。
しかし、すぐに米国のロックあり、ジャズありの演出。
堅苦しさを取り去った。
スタンドにペンライトの金色が揺れる。
五輪旗がアンダーソン・ソルトレーク市長から、ジャック・ロゲ国際オリンピック委員会会長の手を経て、次回開催地イタリアのトリノ市長に手渡された。
開会式のアトラクション「光の子」で少年が持っていた明かりも、トリノから来た10歳の少女の小さな手に。
「ボランティアの皆さんもチャンピオンだ」。
ロゲ会長は選手、警備関係者とともにたたえた。
「アメリカ国民、ソルトレークシティー市民の皆さんありがとう」。
大歓声が響きわたった。
午後8時35分、「祈り」の歌とともに、17日間燃え続けた聖火が静かに消えた。

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