02/26 15:52

金メダル1、銅メダル2を獲得した長野五輪の再現を狙ったスピードスケート陣。
ふたを開けると、清水宏保(NEC)が男子500メートルで銀メダルを獲得しただけ。
同競技で日本がメダル1に終わったのは、1988年のカルガリー五輪以来になる。
敗北の原因は、選手たちに大舞台で本来の力を出し切れなかったこと。
男女計10種目中、8種目の世界記録が塗り替えられた高速リンクで、日本新は2つしか誕生しなかった。
女子中長距離で期待された田畑真紀(富士急)は調子のピークを本番に合わせられず、3000メートルの6位入賞が最高。
初出場の重圧から女子500メートルで12位と崩れた大菅小百合(三協精機)は「勢いだけでは五輪は勝てない。
少し考えが甘かった」と振り返った。
長野で成功を収めたため、スピードの強化方針は従来通り、選手の所属企業に任せ切りだった。
関係者の間で「選手を甘やかしすぎ」との声が聞かれた。
今後、事態は変わってきそうだ。
男子1500メートルで34位と惨敗した今井裕介(メッツ)は、所属するスケート部の廃止で4月以降の活動のめどが立っていない。
支援企業が不景気に直面する中、石幡忠雄監督は「企業単位の強化は限界に近づいている。
今回の結果は強化の改革に着手する、いい機会」と話した。
ショートトラック陣も惨敗だった。
長野五輪の金メダリスト西谷岳文(メッツ)が昨年末に足を骨折したのが最大の誤算。
寺尾悟(トヨタ自動車)、田中千景(長野県教員ク)やリレー種目はことごとく期待外れだった。
健闘したのがフィギュア勢。
男子シングルで本田武史(法大)が4位、女子シングルの村主章枝(早大)も5位と予想以上の成績を残し、将来の明るい展望を切り開いた。

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